厚生労働省労働基準局より、日本労働安全衛生コンサルタント会会長宛に、「化学物質等の表示及びリスクアセスメントに係る制度改正について」の周知要請がありました。
会員各位におかれましては、内容を確認の上、関係者に周知の徹底をお願いします。
1.化学物質等の表示及びリスクアセスメント等の見直しに関しては、労働安全衛生法の改正に伴い、政令、省令、指針、通達等の制定、改廃が行われ、平成28年6月1日より施行されます。
詳細については、下記をクリックしてご覧ください。
化学物質等の表示及びリスクアセスメントに係る関係政省令、指針等の制定について.pdf
2.化学物質のリスクアセスメントを実施するためには化学物質等の譲渡、提供者から、化学物質を取り扱う事業場に、SDSが確実に伝達されていることが必要になります。「平成26年労働安全衛生調査(労働環境調査)」において、SDS交付義務の対象物質すべてについて、譲渡提供する際にSDSを交付している事業場は、53.8%に留まっています。このため化学物質等を製造し、譲渡・提供を行っている事業に対して、「化学物質のSDS交付状況の自主点検票」を提供し、これを活用してSDS交付状況の点検を行っていただく取り組みを要請されております。
詳細については、下記をクリックしてご覧ください。
本文書では、改正法施行後(化学物質管理関係については平成28年6月1日施行)は、SDS交付義務物質が、ラベル表示された上で流通されることになるため、ラベルにより危険性有害性を把握し、SDSの確認及びリスクアセスメントの実施につなげることが可能とされています。
また、別添として「化学物質等による危険性又は有害性等の調査に関する指針」が掲載されており、末尾に、別紙チェックリスト「化学物質のSDS交付状況の自主点検票」が添付されております。
なお、化管法、安衛法におけるラベル表示・SDS提供制度については、下記資料の中で、GHS導入のメリット、GHSによる化学品の分類、表示による情報伝達、SDSによる情報伝達などについてわかりやすく説明されています。
詳細については、下記をクリックしてご覧ください。
GHS対応 化管法・安衛法におけるラベル表示・SDS提供制度.pdf
その他、SDSとGHSに関しては、以下の書籍にわかりやすく説明されています。
1)「化学品の安全管理と情報伝達SDSとGHSがわかる本 GHS国連文書・JIS対応」 化学物質評価研究機構(編)、丸善出版(2014)
この書籍では、SDS対応の化学品、ラベルの読み方、作成法から、実際に化学品を取り扱う作業現場の安全性確保や環境の保護を目的とした保護具情報、SDSを活用した作業環境のリスクアセスメントまで、わかりやすく解説されています。
2)「よくわかるSDS、ラベル作成実務入門 〈GHS、JIS Z 7253対応〉」 岡部正明著、化学工業日報社(2013)
この書籍では、化学品の取り扱いに携わる人に向けて、SDS(安全データシート)及びラベルの目的、読み方、作成方法について解説されており、関連する法規則、通知、Q&A、対象物質リストも収録されています。
3)「ラベル・SDSの読み方・活かし方〈平成24年GHS関連法規改正対応〉」 中央労働災害防止協会(2012)
この書籍では、ラベル・SDS(安全データシート)に関する国連GHS文書とJIS規格、法律から、ラベル・SDSの読み方と活用方法まで解説されており、参考資料も収録されています。平成24年GHS関連法規改正に対応。初版のタイトルは、「MSDSの読み方・活かし方」。
4)JIS規格「GHSに基づく化学品の危険性有害性情報の伝達方法―ラベル、作業場内の表示及び安全データシート(SDS) JIS Z 7253」
また、化学物質のリスクアセスメントについては、下記の書籍にわかりやすく説明されています。
「化学の基礎から学ぶやさしい化学物質のリスクアセスメント」沼野雄志著、中央労働災害防止協会(平成27年7月)
以上