作業管理は、作業環境管理並びに健康管理と一体となって機能する事が、労働者の健康を確保するための条件といえます。作業を管理するということは、昨今のように機械設備の自動化と高度化、省力化、高年齢労働への移行、新規有害物質等の登場、そしてIT化が進展する激しい環境の中で労働者が肉体的な疲労や精神的にストレスがたまることなく安心して安全な作業をできるようにすることだといえます。
それは、機械設備、それに伴う作業及び作業環境に対してリスクアセスメント実施し、いかにしてリスクを低減させることでもあり、作業管理を通じて、生産性を上げ、品質を確保し、安全を確保する三位一体の活動ということになります。
したがって、作業を管理するために、最初に登場する道具が作業手順書です。なぜなら、「モノ」作りにおいては、機械や設備、原材料、作業方法、作業者によって、品質、生産性、安全性にバラツキが発生するからです。ところがこの作業手順書の整備やメインテナンス等の管理がうまくいっていないのが現状です。整備された作業手順書無くして作業管理はあり得ません。そして、作業管理で考えなければいけないのは、その体系です。その流れは、「モノ」の機能を保証する「品質保証項目一覧表」の設計とここで定められた品質を保証する「QC工程図」を設計し、それを保証するための具体的に作業条件、作業方法、作業管理を定めた「作業標準」を設計し、次いでこれを基本に、作業ステップごとの急所やポイントを定めた「作業手順書」、その中の重要事項に対する「作業指示書」や「作業条件書」を作成し、この体系に沿って作業を管理することです。
作業管理は、単に現場での作業を意味するのではなく、「モノ」のプロセス設計段階から始まっているということを理解する必要があります。この流れの中で、労働者に与える諸々の影響を管理する事が求められてくるわけです。これが具体的な作業管理です。
では、コンサルタントがどのようなものに取り組むのか主な項目を説明します。
- 作業体系の整備と作業手順書の作成支援
- 危険有害作業の発掘とリスクの低減の支援(リスクアセスメントの実践指導)
- 作業環境の測定と改善への支援
- 人間工学的な見地からの作業姿勢や作業負荷の軽減の支援
- 適切な保護具設定と使用の支援
- IE手法活用による作業分析と改善の支援
- MSDSの作成や管理の支援
の4つを掲げています。
こうした措置を通じて、労働者が多くの時間を過ごす職場を、疲労やストレスを感じることの少ない快適な職場環境にしていくことが大切です。
コンサルタントは皆様のご要望に応じて様々なお手伝いをさせて頂きます。
保護具
我々の働く環境中には様々な有害要因が存在しており、生産活動等に伴って発生、拡散して、労働者の健康に悪影響を及ぼすことが知られています。有害因子を出来る限り低レベルに抑えるには、原材料の代替や作業工程の見直しといった生産技術的なアプローチに加え、局所排気装置を主体とした労働衛生工学的な対策が必要となります。こうした対策は、ややもすると現場サイドの反対で実施に移すことが難しいことや、有害因子の環境レベルが期待するほど低下しにくいなどの理由で、最終的な防護手段としての保護具に頼らざるをえないケースが多いようです。
一般的に使用されている保護具には、保護帽、遮光保護具、保護眼鏡、耳栓、呼吸用保護具、保護手袋、保護クリーム、安全靴、保護服、安全帯、絶縁用保護具、放射線取扱い用保護具等の多くの種類があります。
作業に適した保護具を選択する場合には、
- 有害因子に適合し、防護性能が十分であること
- 出来る限り作業を妨害しないもの
- 大きさや形状が作業者にフィットしたもの
- 国家検定等があるものは検定合格品であること
などに留意することが大切です。
保護具は適切に使用すれば高い防護効果が期待できる反面、呼吸が苦しい、視野が狭い、動きづらいなど着用者に負担を強いる面があります。某工場で防じんマスクの使用状態を調べたところ、マスクをゆるゆるの状態で形だけ顔にくっ付けていた人、ろ過材をつけていなかった人、マスクと顔の間にタオルを挟んでいた人などが見つかりました。こうした使い方の問題の解決には、単に当事者に注意するだけではなく、着用者がすすんで保護具を着用するようにならなければ、正しい着用法の定着には結び付かないでしょう。
そのため、有害因子の特性や健康影響、保護具の着用方法や保守管理の方法などについて、正しい知識と的確な技能を修得できるように教育、指導を行うことが重要です。
上述した保護具に関する諸問題について、コンサルタントは的確な解決策をお答えすることが出来ます。
是非ご活用下さい。